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50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

母との思い出 親の遺品整理

実家は現実も思い出も反面教師の材料で溢れてる?

投稿日:

 

とにかく「これって高そう」と思うような置物がたくさんある実家です。

全部母が買い揃えた物だけど、

母の亡き後、父にとっては全て邪魔な物となっている置物。^^;

この実家の高かったであろう置物が目に入る度、

「捨ててくれ」と私に頼む父に苦笑いしています。^^;

 

そして、こんな物にお金を使ったって、

死んだらあの世に持って行けるわけでもないのにね。・・・。と心の中で呟き、

この家に住んでいた頃のお金にまつわる母と私の

辛いエピソードを思い出す自分がいます。

 

高校生の頃、

•ピアノの楽譜代をちょうだいと母に言う私に、嫌な顔をしながら1円をばらまかれた事。

•高校の卒業アルバム代を、母のキツイ顔や態度を想像すると母にどうしても言えなくて、

相談した知り合いが見かねてお金を出してくれた事。そして、その事を母が知っても知らん顔していた事。

 

今、高かったであろう実家の置物のホコリを拭きながら、

あの当時の私に対してお金をしぶる母を思い出し、

人間の見栄や自己満足の物欲ってなんだろう。とつい考えてしまいます。

きれいに整頓されて、収まる場所にきちんと収まっているので、

決して邪魔ではないのですが、

こんな高価なものでも、買った本人が死んだら意味ないんだよ。って思いながらほこりを払っています。^^;

 

まあ、私達兄弟3人の中でも、

昔、子供に渡すお金を1円でも渋っていた母の顔を思い出してしまう

私だけが感じる感情かもしれませんが・・・。^^;

 

そうそう、実家には「原色日本の美術」という本が30巻あります。

これにもエピソードがあって、

当時、兄は大学生、私は私立の高校生、父は単身赴任で

家のお金が飛ぶように出ていくのは子供の私でも想像ができました。

 

いつもお金が無いと言っていた母がある日、

「もうすぐ定期が満期を迎える。」と私にいったんですね。

楽譜代を1円で渡される私でしたから、

その満期になる定期預金がなんだか嬉しかったんです。何でも買えるねって。

 

そしたら、しばらくすると、家に大きな美術の本が30巻あるんです。

あの満期になった定期預金全部を使って買ったと母が言った時の私の落胆ぶり。

家族みんなの為に使うんじゃなかったの???と。^^;

と、こんなエピソードありの原色日本の美術30巻は、

母が開いて観ている姿を1度も見た事がなく、

これも、目に入るたびに考えさせられる置物です。^^;

 

まあ、母がパートで貯めた定期預金だったかもしれないので、

どのように使おうが自由なのですが。その当時の私はね・・・。^^;

 

そんなエピソードがある実家に今いると、

•自分の人生後半の生き方、

•物の増やし方、

•子供へ残すもの、

•見栄の捨て方、

•大事なプライドの持ち方を

真剣に考える事ができるという、有難い面もある事は確かですね。

 

まあ、高価な置物を買う事で母が幸せだったのならそれでいいのですが。

それか、見栄があるから生きられたのでしょうか?・・・。

それとも、子供に残してあげたいと思ったのでしょうか?

 

とにかく私が親の形見として欲しいな。と思う物はたった1つ。

私が小さい頃から母が良く使っていたのを目にしていた古びた宝石箱だけ。

親の事が思い出される思い出のもの。

形見ってそんなものだと思います。

 

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

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  1. すこまんち より:

    お金の使い方ってその人の人柄が滲み出るものですね。記事を拝読して改めて感じました。私自身お金にとらわれた生き方をしているかな…と感じる時があります。亡くなる時に持って行けるものでもないのにね。その点では人間って平等ですよね。
    色々なことがあってもお母さんの宝石箱が欲しいと思うminoriさんはとても素敵だと思います。

    • minori より:

      すこまんちさん、こんばんは♪
      コメントありがとうございます。実家に住むようになり私の母への考えも少し丸くなり、
      今では、母が残した置物を見ても、母は買う事で寂しさを隠していたのではないかと思うようになりました。
      見てもイラついたりしないし、それにあまり目に入らなくなりました。
      宝石箱は古くてところどころサビているのですが、母がお出かけするときに、化粧したよそ行きの顔で宝石箱を開けるその顔をおもいだすのですよね。
      どんな関係でも、母と子だと思わせる切ない宝石箱でもあるのですが・・・。

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