柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

コンビニ 子供達の事 自分の事

消しゴムで消したい辛い記憶が変換された瞬間。

投稿日:2020年2月19日 更新日:

 

 

今年の2020年は、長女が32歳 次女が30歳 息子が20歳、そして私が59歳になります。

目を閉じれば、子供達が生まれた日の事を昨日の事のように思い出せるのに、子供と私の歳を考えると、あれから月日はこんなに経ったんだなぁ。と熱いものがこみ上げてきます

 

感情の記憶というのは不思議なもので、子供達の事は細かな事まで記憶しているのに、自分の不の感情の記憶は少しずつ消えていってるんですよね。(ありがたいです)

 

1度目の離婚の時、私は個人ピアノ講師の仕事で生計をたてていました。

出張レッスンが多く、夜の8時過ぎまで幼い娘を2人だけで自宅に残し仕事をしていました。

寒い季節、私が夕方からレッスンに行くときには必ず、近くのお店にホカホカの状態で売っている肉まんを買いにいっていました。

「これを食べて仲良く待っていてね」と言う私に「うん!早く帰ってきてね」と言って手を振る娘達の姿。

 

この光景がずっと頭にこびりついて離れませんでした。

娘達の屈託のない笑顔と、肉まんと、肉まんのにおいと真っ赤に染まる夕日。この光景を思い出すと、何年過ぎても罪悪感で胸が痛み、子供が成長しても肉まんを買う気になれませんでした。

 

1度、息子を送り迎えの時、学校帰りの疲れた息子が、「コンビニに寄りたいけど、肉まん買っていい?」と遠慮がちに聞いた時、

「ダメだって知ってるでしょ!見てごらん、夕日も出てるし!!」

と、ダメダメダメを連発した事がありました。^^;

コンビニでおそしそうな肉まんを見ても、どうしても胸がズキンとしてダメになる私でしたね。

 

自分でも、一生この締め付けられるような気持ちは消えないだろうな。と思っていたのですが。

 

去年、息子が3月ぎりぎりで大学に合格し、慌ただしく2人で現地に飛び、大きなキャリーを押し、すごく歩いた事があるんです。

「もうタクシーに乗っちゃおうか?」という私に「もう少し歩こうよ。お母さんが大丈夫ならだけど?」という息子の返事に、そうね、歩いた方が話もたくさんできるし・・・。と思い、重たいキャリーを引きながら、とにかく歩いたんですよね。

 

現地には昼に着いたのに、気がつけば空がうっすらとオレンジに染まり夕方が迫っていました。

 

疲れたし足も痛いし、3月でまだ夕方は寒いしお腹も空いたのでコンビニに入りました。

そこで私はなんと息子と自分用にホカホカの肉まんを買ったのです。

コンビニの裏で息子とあったかい肉まんを頬張っていると、息子が私を見ながら不思議そうに、

「もう大丈夫なんだね。夕日と肉まんのセット。」と言いました。

息子に言われて私も自分でびっくりでした。

あんなに夕日と肉まんの光景が嫌いだったのに、そんな事すっかり忘れて、夕日が当たる夕方に肉まんを頬張ってるなんて・・・。^^;

 

忘れる事ができるというか、嫌な記憶は消えていくんですね。

あんなに苦しかった「夕日と肉まんと幼い娘達」の私の記憶は書き換えられ、今は、息子とコンビ二の裏でホフホフ、フーフーしながら美味しいねを連発して食べた「夕日と息子と肉まん」に変わりました。^^;

こうやって、私が死ぬときには良い事だけが記憶に残り、心からありがとうと言う事ができたら嬉しい限りです。

 

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

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