柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

認知症の父と私 高齢の父の事

認知症父の涙。

投稿日:

認知症父の面会に行き、2年ぶりに父に触れ、父の優しい笑顔と涙に泣いてしまった私です。

父は病院に入院して今日で5日め。
2年前の施設に入所から、面会はビニール越しだったので父に触れる事は出来ないでいたのですが、今回の病院では病室に入っての面会が出来るという事で、喜んで行って来ました。

父は寝ていて、肩をさすっても起きません。耳元で「おとーさーん、長女だよ~」と言っても反応なし。

帰ろうかなと思っていた15分の面会の残り5分程で、父が目を覚ましました。

何か父の興味のある事を話して会話をしたい!

そう思って、父の故郷にいる兄姉の話をしました。
すると、やはり目が薄目から大きく開き少し笑顔が出てきました。

・故郷に住む姉さんが、99歳の誕生日を迎えても、まだ婦人会の集会に出席していて元気な事。
・姉さんの近くに住む兄さんは95歳で最近車に乗るのを止めたけど、田舎だからとても不便をしているらしい事。免許を返納した事。

こんな話を耳元ですると、顔に表情が出てきて、口を開けて笑いました。

兄さん、姉さんがお父さんに会いたがっているから、いつか一緒に故郷に行こうね。そしてお父さんの実家のお墓に私も連れてってね。

と、言うと、父の目から涙がこぼれました。
それを見た瞬間に私の目にも涙が溜まり、言葉が詰まってしまいました。

施設に入所するその日の朝まで、父は自慢げに得意そうに故郷の話しをしていました。

認知症とは思えない程、生き生きした顔をして話をしていた事を思い出して、病院の帰り道、胸が詰まって途中のコンビニで車を停めてしまいました。

 

一人自宅介護は本当に大変だったのだけれど、だけどそれでも父を自宅でみていれば、故郷の話が毎日出来て父の認知症の進み具合ももっと緩やかになったのではないだろうか?

そんな事が頭から離れませんでした。

何も知らずに、ニコニコして故郷の話をしながら朝ご飯を食べている父を、突然施設に連れて行ったという負い目が私にはあるので・・・。

 

父が認知症になってから、いままで何度か父の涙を見て来ましたが、

今日の父の涙は特別に辛かったです。

◆「認知症の父と私」一覧

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

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  1. さら より:

    みのりさん、こんばんは。
    お父様とビニール越しではない面会が出来たと読んで心から良かったなぁと思っています。もらい泣きしました。

    認知症といってもその程度や症状は色々ですよね。みのりさんのお父様の介護は本当に大変だったんですもの。ずっと居宅介護だったならきっとみのりさんの体調、精神的負担は大変な事になっていた事でしょう。最善の方法をとられたと私は思います。

    うさぎ追いし〜の歌を家で認知症寝たきりの母に歌って聞かせたら、反応少ない母が涙を流した介護の日を思い出しています。

    • minori より:

      さらさん、こんにちは。
      さらさんも認知症の寝たきりのお母様の介護をされた経験がおありなのですね。
      親の介護はいつまでたっても、あの時ああすれば良かったかな?と思う事が多いです。
      父の事を忘れて生活している自分、時々思い出しても深く考えない自分、そして今回のように父を直視すればくよくよ悩む自分がいます。自分で勝手だなぁと思います。
      週に2度面会が出来るので、次に行った時は、前に私の声で録音した童謡を一緒に聞けるように、イヤホンを手提げにいれました。
      こういう気持ちを書く場所があり、それを読んで下さる方がいるのは本当に有難いです。
      いつもありがとうございます。感謝です。

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