柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

認知症の父と私

面会する度に認知症の父から教えられる事。

投稿日:

 

今日は久しぶりに認知症父の話です。

1週間に1度の、15分の面会に行ってきました。

奥からニコニコ手を振りながら、車椅子を押されて父がやってきます。

私も手を振り、お父さんお久しぶりね。と言うと、

父は更に笑顔になり、「あんたさんが来てくれて嬉しいよ」といいました。

そう、父は私の事を「あんたさん」と呼ぶようになりました。

今までは、おまえとか、名前で呼んでいたのに、誰に呼んでも差し支えないようにあんたさんになりました。

私の顔を見ても、もう娘だと解らないのだろう。と察したので、私も今までみたいに、「私よ、お父さんの長女だよ、わかる?」と無理に聞くのは辞めました。

 

もう、私は誰でもいい。父に、
・父の大好きだった好物のおやつを持って行き、喜んで貰う。
・実家の状況、(特に父の好きだった畑の事)を面白く話して笑ってもらう。
・とにかく私と一緒に声を出して笑って笑顔になってもらう。

これが面会の時にできれば、それでいいと思えました。

 

今日はひ孫の動画を見せました。手をたたいて喜んで目には涙が浮かんでいました。
北海道に嫁いだ初孫の子供という事を理解しているような感じで私の説明を聞いていましたね。

もうすぐお年玉を用意しなきゃね。というと、お年玉の事はちゃんとわかりました。
去年のように、お年玉袋にお名前を書いてね。と言うと、ニコニコして頷いていました。

 

父は、いきなり要介護1から要介護4になったのに、まだこうやって会話が出来る事が本当にありがたいです。

用介護4の認知症なのに、私が持って行くおやつを、先に好きなだけ食べなさいと、自分が手を付ける前に私に差し出してくれます。

「一人だけ食べてすまないね。」と私に気を使いながら食べます。

ちゃんと理性が残っている父。

だから、私が私の事をいちいち、「わかる?私だよ?」なんて言うと、傷つくはずだと思うからもう言うのは辞めました。

 

ご飯ももりもり全部自分で食べるそうです。

デイサービスの時間は、職員に感謝の言葉がたくさん出るそうです。

話を聞いている限りでは、穏やかに過ごしているみたいです。

 

施設入所して6ヶ月。
最初は父に申し訳なくて、胸が苦しくてどうにかなりそうでしたが、

・いま、こうして父が施設になじんでくれた事、
・私が時々父の事を忘れて、自分の事に没頭できる時間が増えた事、
・父が全てを受け入れてくれている事、

に、感謝しかありません。
そう思いながら、夕方の薄暗い道、家路を急いだのでした。

父は、認知症ですが、身体は丈夫です。
他人への気配りも出来ます。大きな声も出さないし、自分の感情を抑える理性もあります。

こんな父に本当に感謝です。神様からの恵みが溢れてると感謝です。

心の底から、私達兄弟とその家族の為に長生きしてね。と思います。

私の事が誰だか判らなくてもそんな事どうでもいい事だと気付かせてくれました。

認知症になってもなお、父は私に気付きをくれます。

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

にほんブログ村 その他生活ブログ 節約・節約術へにほんブログ村 ライフスタイルブログ 小さな暮らしへ にほんブログ村 シニア日記ブログへ

↑お手数ですがクリックして頂けると嬉しいです↑

↓こちらもぜひよろしくお願いします↓
PVアクセスランキング にほんブログ村

柔らかく楽しく生きる - にほんブログ村

-認知症の父と私
-

執筆者:

関連記事

こんな行き場のない不安と恐怖に苦しむ事は予想外でした。

先日、認知症の父と私の間で、私が大爆発するような父の言動があり、「いい加減にしてーーー。!!!」と大声で叫んでしまいました。 次の瞬間、血管が切れたかも。と思った程です。 それ以降、認知症の父を毎日み …

自分の時間を犠牲にして親に尽くす意味は何なのか?

今日はつくづく嫌になりました。 私は秒で全てを忘れる認知症父の介護をしています。 1日中父の妄想に振り回され腹が立つことを飲み込み、何をされても楽しく振る舞う。 そんな毎日がバカらしくなりました。 今 …

親の介護は終わったのに心労で寝込む日々。

父が施設に入所すれば、父と私の介護日記は終わると思っていたのに、心配や悩みでまだまだ書くことが多そうです。   朝早く起きて、木の剪定をして雑草を抜き、雑草の中からキレイな花を見つけたので、 …

可哀そうと思わないで。という認知症専門医の話に救われました。

時々、「ボケ日和 転ばぬ先の知恵」という本を書かれた認知症専門医の長谷川嘉哉先生のYouTubeを見ています。 今日の話は、最後に今の父と私にも当てはまる、私の心が軽くなる話でした。 それは、「安易に …

夜中の3時、玄関に水を撒きながら新聞は止めると固く誓った人。

夜中眠れずにいると、新聞配達が来ました。何時だろうと時計を見るとまだ夜中の3時。 眠れないし、それに父が新聞を見つけると大変な事になるので(過去記事を見てください)玄関に行くと、えっ?すでに父が立って …


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ブログ運営者

こんにちは。 minoriと申します。 最近、心も体も丸くなってきた アラフィフおひとり様です。 どうぞよろしく! 詳しくはコチラをご覧ください  

介護日記まとめ