柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

認知症の父と私

父の居た和室から野生動物の匂いが立ち込めるけれど・・・。

投稿日:

 

認知症の父が使っていた和室の部屋ですが、動物園の匂いがします。
動物のおりの匂いがします。野生動物のおしっこの匂いです。

実家の和室は、畳やカーテンや壁に尿がかかり過ぎて、ただならぬ匂いがしみ込んでいます。

父が居なくなって2ヶ月以上経つのに、未だに何も手を付けられずにいます。

手を付けられずにいるというか、手を付けたくないのです。
理由は、父の認知症介護がどれほど大変だったか、これがないと身内の誰にも解ってもらえないと思うからです。

父が施設に入り施設の人を困らせる態度が続いた時、施設の人から「このままだと精神病院に移る事も頭に入れておいてください。」と言われた事を兄妹に伝えた時、「家で看れないの?」と軽く言われた事があるんですね。

私達3人きょうだいのうち、私しか父の凄まじかった認知症の暮らしを知りませんし、父の介護がどれほど辛かったのも知りません。1度も自分の目で観ていませんし、どう?と1本の電話もかかっては来ませんでした。たまにこちらから電話で知らせても無駄でした。

 

こんな感じのひとり介護だったので、尿で色が変わった畳を変え匂いが染みついたカーテンを変えて、父の認知症の証拠を全て消してしまうと、あの頃の苦労がもう闇に消えてしまいます。

これが私にとってすごく嫌なのです。嫌と言うか悔しいのです。

現場を見ていなければ、いくら私が大変だったと言っても解るはずがないと思うんですよね。

現場を目でみて、匂いを嗅いで介護の大変さを解ってもらいたいのです。

ふすまを開けるとそこは動物園の匂いですが、私にも意地があります。

しかし、そんな私も、父がここまでになるまでに施設に入れなかった私がいけなかったのではないかと、動物園のおりのような臭いの部屋に入るたびに思います。

でも、きょうだいがこの部屋に入って、どれほどの大変さだったかを知ってもらうまでは、この部屋はそのままにしておきたいのです。

私は変なのかな?
こんな考えは自分をダメにするかな?

今日は父の居た部屋のふすまを開けて、なんだか腹が立つやらやるせなくなるやらで、本当はもう全てを忘れてしまえたらどんなにいいかと思うのでした。

 

思わず泣いてしまった病院での出来事

 

 今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

にほんブログ村 その他生活ブログ 節約・節約術へにほんブログ村 ライフスタイルブログ 小さな暮らしへ にほんブログ村 シニア日記ブログへ

↑お手数ですがクリックして頂けると嬉しいです↑

↓こちらもぜひよろしくお願いします↓
PVアクセスランキング にほんブログ村

柔らかく楽しく生きる - にほんブログ村

 

-認知症の父と私
-

執筆者:

関連記事

地獄を天国にしてくれたデイサービス職員の神対応に感謝で一杯です。

昨日からの(救急車騒ぎ)延長で、痛さでぐったりしている父をデイサービスの方が連れて行って下さいました。「どうしても無理な時はお電話しますがよろしいですか?」と。えっ?こんな状態の父をお世話して下さるの …

父が施設に入って2年経つのに私が慣れない事。

今日は施設の父に会いに行ってきました。 父は認知症です。 最初は視線が合いませんでしたが、しばらくすると私と目が合いました。 施設の方が、長女さんが来てくれて、嬉しいね。と父に言うと、 父は私をしっか …

台所のテーブルの上に臭い匂いを放つまさかの物体がありました。

※食事中の方は読まずにお願いします。 認知症父の介護をしてきて、絶対に経験したくないと思っていた事がついに起こりました。 初めての事でかなりショックだったし、胃も痛いしとても疲れたので、今日もスマホの …

父の介護と自分の病気が同時進行だった去年。

こんにちは。 父が亡くなり半年が経ちました。父の衣類(施設や入院をしていた時の服)を寄付するところが見つかり、今洗濯しています。 私の癌が見つかったのはちょうど1年前。もう1年が経ったなんて。早いもの …

89歳と59歳の父娘、自分の棺桶の話で盛り上がる。

先日、知り合いとお葬式の話になりました。 最近の葬儀場は増えて競争が激しいので、あの手この手の至れり尽くせりでお客様の心を掴むのだとか。 生前、今川焼が好きだった方には、ご遺体と一緒に棺桶の中に今川焼 …


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ブログ運営者

こんにちは。 minoriと申します。 最近、心も体も丸くなってきた アラフィフおひとり様です。 どうぞよろしく! 詳しくはコチラをご覧ください  

介護日記まとめ