施設に入所している認知症父に面会に行って来ました。
前回のひ孫を優しく嬉しそうに見つめる父の顔が忘れられなくて、もっと昔の事を話しして父の脳を刺激すれば、少し会話が出来るようになるかも知れないと淡い期待を抱き、
今日は、以前実家で介護している時に、ご飯やおやつの時やデイサービスに連れて行く車の中で、2人で良く聴いていた童謡の「ふるさと」を歌ってスマホに録音して行きました。
この童謡は、夜中父の唸り声かと思って耳をすますと、認知症の父が歌っていた。という事があった介護中の思い出の曲だし、いつもCDをもう1度かけてくれ。と言っていたので、今回、この曲を聴いたら目を見開いて喜んでくれるんじゃないかと思ったんですよね。
昔を思い出して、少しでも会話が弾むといいな。
そんな期待を持って歌をスマホに録音しました。
でも、期待は裏切られました。
ビニールのカーテン越しに座っている父は、そこに座らされている事が不満のような、初めから不機嫌そうな顔をしています。
「お父さん、久しぶりね、元気だった?」
そんな私の声も聴こうとせずに、イライラを隠す動作をし始めました。
父は認知症になってから、イライラしてストレスを感じると、両手の指全部で顔を掻きむしるクセを持っていて、今日もしきりに顔を指でこすっていました。
これ以上すると、顔に傷ができると思い、施設の方を呼びました。
久しぶりねって対面してからまだ2,3分の出来事です。
父が、顔を指でこすりながら私の方も観ずに、「もう用はないですからこれで失礼しますよ」と言いました。
施設の方が父の傍について下さり、私が娘だという事や、
父の好きな歌を一緒に聴こうと言って歌を流して一緒に歌ってくれても、全く興味を示さず、父はただただ迷惑そうでした。
父を混乱させてもいけないので、父に会って5分程でお別れしました。
こんな父は初めてでした。
今までも少しずつ変わってしまい、私達兄妹の事も忘れてはいましたが、しばらくすると思い出して会話ができていたので、今日のように激しく進んだ症状がショックでした。
自宅介護の時の父との絆があるから、もしも父が私の事を完全に忘れる時がきても寂しくないと思う。と本気で思っていたのに、
実際に完全に忘れられた今日、今までに味わった事のない悲しさがこみ上げてきて仕方なかったです。
なんというか、もうお父さんと私には希望は無いんだというような絶望的なそんな悲しさ。
こんな初めての感情をどうやって沈めたら良いのか解らないまま帰ってきました。
歳を取るって何だろう・・・。
家族を解らなくなっても生きるって何だろう・・・。
これからの面会は強い心を持って(諦めの心でではなくて)父と会えるように、私も気持ちを変えなくちゃいけません。
しかし、まったく思い出して貰えない親を目の前にする事がこんなに辛いなんて・・・。想像以上でした。
今日も話を聞いて頂きありがとうございました。
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お父さんの面会に行かれたんですね。
お疲れさまでした。
せっかく「ふるさと」を録音して持って行かれたのに、聴いてもらえないなんて、とても残念なことだと思いますし、お顔も完全に忘れられてしまうなんて、さぞやお辛かったことでしょう。
私も歳を取って、色々なことを忘れてしまって、はたして幸せなんだろうか、って、老健に入居している母を見て、そう思うことが増えましたね。
両親をみてきて思うことは、私もこんな風に歳を取るんだな、ってことです。
親のように子供たちに迷惑をかけるんだろうか(かけたくないですけどね)、ってこともよく考えるようになりました。
もうここは仕方がないので、なるようになるってことで、どうにかなってしまったら、誰かに面倒をみてもらうしかないですよね。
私もいずれ母から顔を忘れられる日が来ると思いますので、覚悟はしているんですけど、やっぱりショックだと思います。
みのりさん、美味しいものでも食べて、元気を出してくださいね!
嫌がられてもまた行ってあげてください。
こしあんさん、こんにちは。お返事が遅くなりました。
録音した歌を消去しようとしてスマホから流れてきた自分の歌声に涙がでちゃった私です。
面会の時、担当の施設の方が父の傍に来た時に、心を許したようなホッとした表情をする父を見ました。その時、安らぐのはもう家族の顔ではないんだなと・・・。
施設に入ってもうすぐ2年。ここが父の安らぐ場所になったんだと、自分に言い聞かせて父にバイバイッと手を振りながら、味わった事のない寂しさが襲いました。
美味しい物食べましたよ。^^冷蔵庫に残っていた地鶏とピーチカクテル飲んで、その後こんにゃくラーメンを食べる頃には寂しさも薄れ・・・。笑
もう元気です。^^
そうです、そうです!嫌がられても録音した「ふるさと」を聞かせにしつこくいくつもりです。笑
こしあんさん、これから辛い現実に心を痛める日も多くあると思いますが、お互い頑張りましょうね!
いつもお読み下さってありがとうございます。