柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

認知症の父と私

2種類の涙。

投稿日:

昨夜、北海道の長女に赤ちゃんが産まれました。

大切な宝物が1つ増えました。

そして昨夜の私は、2種類の涙が出ました。

1つは、初孫が無事産まれてきてくれた事の嬉し涙。
もう1つは、施設にいる認知症の父と一緒に喜べない切ない涙。

父は、初孫である長女の妊娠をとても喜んでいました。
記憶が数秒しかないので、妊娠の話を毎日する度、初めて聞いたように大喜びしていました。

自分がひいおじいちゃんになる事を「光栄じゃ!」と言って喜んでいましたし、「早く会いたいのう。」とニコニコしていつも言っていました。

今、施設に入って父には全く会えません。電話で話す事すら出来ません。

父の記憶の中に、私や孫の事は残っているのでしょうか?話せばまだ思い出すのでしょうか?そして、北海道の長女の出産を話せば思い出す事ができるのでしょうか?

家にいたら、毎日楽しい話が出来たのに・・・。

認知症の進み具合がもっと遅ければ、家にいて、LINE電話で長女にオメデトウが言えたのに。ひ孫の動画も観れたのに・・・。

何度も涙をこらえました。

そして、今日。

父の介護度の見直しの件で久しぶりに施設に行きました。
父に会う事は可能か聞いたところ、ビニールのカーテン越しで会えました。

26日ぶりでした。

私を覚えているだろうか?

父は私を見て名前を呼びました。認知症なのに私を忘れていませんでした。
私の兄妹の名前もだすと、覚えていました。

そして、昨日産まれたひ孫の写真を見せると、手をたたいて泣いて喜びました。立派な顔立ちをしてかわいいかわいい。と言い涙を拭いていました。

私ももらい泣きです。

何度も写真を見ては、その度に手をたたいて喜んでは泣いていました。

お父さんまた来るね。と言うと、「遠いところをわざわざ来ていただいて」と言っていました。職員さんから奥に連れて行かれる父の後姿を見て、私は心が痛くて張り裂けそうでした。

どうして、こんな辛い思いをしなきゃならないのでしょうね。
やっと施設内では涙をこらえていました。

 

帰り道、途中のお店の駐車場に車を止めて、長女におじいちゃんに写真をみせたよ。と報告した瞬間に、我慢していた涙がこぼれました。

 

こうして、命が誕生して喜びの涙と、人生が最終の親を手放した苦痛の涙の真逆の涙を味わった私でした。

 今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

にほんブログ村 その他生活ブログ 節約・節約術へにほんブログ村 ライフスタイルブログ 小さな暮らしへ にほんブログ村 シニア日記ブログへ

↑お手数ですがクリックして頂けると嬉しいです↑

↓こちらもぜひよろしくお願いします↓
PVアクセスランキング にほんブログ村

柔らかく楽しく生きる - にほんブログ村

-認知症の父と私
-

執筆者:

関連記事

デイサービス様様様と思った日。

朝、私は6時に起床。 ・台所を見ても父が夜中うろついた形跡なし。 ・廊下やトイレを見てもおしっこを漏らした形跡無し。 嬉しくて父を起こしトイレに誘導。 トイレの前の洗面所まで行ったので安心して私は台所 …

思わず泣いてしまった病院での出来事

今日は 何度も行くのを渋っていた父の整形外科に行ってきました。 なぜ行くのを渋っていたかと言うと ・ヨタヨタとやっと歩ける父を必死で車に乗せ、 ・病院に連れて行き必死で車から降ろし、 ・靴を脱がせ、 …

もうこの認知症オヤジには本当に手を焼きます。

今日は朝から具合の悪い父です。^^; 原因は解っていますよ。 それは、大っ嫌いなデイサービスにお風呂に入りに行く事が決まったから。 お風呂で立てなくなり溺れそうになった日からお風呂に入っていない父。 …

今思えば私の自宅介護は他人を巻き込む危ないものでした。

「この症状が出たら、自宅介護は「禁」」 というタイトルに惹かれて認知症専門医の長谷川医師の、YouTubeを観ました。 この症状がでたら、ご家族が何と言おうが、できたら家で看るのは避けられた方がいいん …

在宅介護を始めて約1年。初めての連続休みです。

  認知症親のひとり在宅介護を始めて約1年。初めての連続休みです。 今日から父が火~土まで4泊5日でショートステイに行きました。 朝の父の様子は、行かせるのは可哀そうだな。という位、背中と腰 …


  1. より:

    お孫さんの誕生おめでとうございます!!
    知らない方なのにこんなに嬉しく思うのは今までのminoriさんの気持ちを考えると
    そしてお父様とのやり取りに涙が止まりませんでした。
    認知があっても感情はあるのですから本当におとうさまは嬉しかった事と思います。
    すぐ忘れてもその時はとても幸せな気持ちになってくれただけでも尊いことです。私の住んでる札幌でこんな嬉しいことがあったと思うとよかったです。
    どうかこれからはminoriさんが少しでも穏やかにご自愛してお孫さんのためにも
    元気で会えるように祈っていますね。
    札幌もコロナも少しづつ減ってきているので近いうちにお孫さんに会えますよ。

    • minori より:

      惇さん、こんにちは!
      温かいコメントをありがとうございます。私のほうこそ、こんな私の家族の事を喜んでくださるなんて
      ありがたい気持ちで一杯です。娘は今のところ楽しそうにママをやっているみたいです。
      娘は北海道が14年目になります。お婿君のご家族がみんなで優しくしてくれて、とても有難いと言っています。
      私も今の娘は北海道が育ててくれたのだと思っています。
      父の事は、本当にいつまで経っても、踏ん切りがつきませんね。昨日の施設の方の父の様子の言い方が私にはグサグサ傷ついて、
      そこまで言うのだったら連れて帰ります!と言いそうになった直後の父の涙でしたので、とても辛かったです。帰り道、途中で運転できなくなりました。いつになったら慣れるのでしょうね。
      これからもよろしくお願いします。^^

  2. おにぃ より:

    お孫さんのお誕生おめでとうございます(^^♪
    長女さんは年の離れた弟さんをとてもかわいがって面倒みてらっしゃったんですね。
    だから弟さんが自分が北海道に行ってお姉さんのお世話をする(というようなことを以前ブログで書いてらっしゃったような???)そのお話はとても感動しました。
    お父様が長女さんが妊娠したことを毎回忘れては初めて聞いたと言わんばかりに大喜びを繰り返されたこと、次の日には忘れてしまうことはとても悲しいですが、新鮮な気持ちで毎回大喜びされてるというのは何回も何回も幸せを味わえてるということでもあるのかなと。
    娘(みのりさん)が生んだ初孫(長女さん)の初ひ孫となれば天にも昇る幸せだと思います。お父様の幸せな笑顔が目に浮かびます。私も幸せな気分になりました。ありがとうございます!

    • minori より:

      おにぃさん、こんばんは♪
      お祝いのお言葉ありがとうございます!
      長女が生まれた時の事が昨日の事のようにはっきり思い出されるのに、その長女が子供を産むなんて、
      なんだか夢を見ているみたいです。^^家族の前では1度も歌をうたった事がない父が長女(初孫)をだっこしながら子守唄をうたっていた姿も昨日の事のように思い出されます。あっという間に時は流れますね。
      これからは写真をたくさん父に送って、一瞬でも幸せな気持ちが起きて幸せを感じられるようにしてあげたいと思う私です。認知症でも心は残っているのだと、孫がひ孫を抱いている写真を見て手をたたきながら泣いて喜ぶ父をみてそう思いました。
      これからもよろしくお願いします。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ブログ運営者

こんにちは。 minoriと申します。 最近、心も体も丸くなってきた アラフィフおひとり様です。 どうぞよろしく! 詳しくはコチラをご覧ください  

介護日記まとめ