柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

シングル家庭の家事情

たった1つの通帳が凍結された日

投稿日:

26年前のクリスマスの日の事は、私がボケるまで忘れないと思います。

いや、ボケてもこれだけは覚えているかもしれない。^^;

 

タイトルにも書いたように、私が持っていた、たった1つの通帳が凍結されてたのを知らずに、お金を引き出しに行ったクリスマスの日の話を書きます。

1人目の夫と離婚した時に、私は夫名義の通帳をそのまま引き継ぎ使っていたんです。(これこそが大きな間違いでした。)

結婚している時から使っていたその通帳は、固定費が引き落とされたり、他の支払いが引き落とされる、お金の流れがこれ1つで解るようになっている家計簿代わりのような家族の通帳でした。

その夫名義の通帳を離婚してからも私が使っていました。
住んでるアパートの家賃は私が送金していたし、公共料金はその頃、集金に来ていたので、離婚後はその通帳は入金だけの通帳。

 

離婚後の初めての子供と3人だけのクリスマス。
それは、莫大な借金をして姿をくらまされ、子供と3人途方に暮れた歳のクリスマス。

クリスマスの朝、ケーキを買うのに、キャッシュカードを持って銀行にお金を下ろしに行ったんです。離婚して初めての引き出しです。

けれど、お金が下ろせないんです。銀行の窓口に行くと、
「申し訳ないですが、この通帳は凍結されております」と・・・。

凍結?凍結ってなに?
凍結ってどういう意味ですか?と聞くと、

「お客様がお金を引き出せないようになっております。」と言われました。頭が真っ白になったあの時の、行員の顔や私の心臓の音もまだはっきり思い出す事ができます。

「これは、私が普段使っている通帳なのですが。」と言うと、

「名義がご主人さまです」と・・・。

 

私は離婚してからその通帳に、子供達の為にと、少しの生活費が余れば入金していたので、その通帳の中のお金が全てでした。

 

それが凍結されたことで、全て無くなりました。

涙を堪えて銀行を出て、家に帰りつくなり悔し涙が溢れ、ずっと泣いていました。
数時間前まで今日はクリスマスだと喜び、終業式で半日で帰ってくる子供達をワクワクして待ち、ルンルンでケーキを買いに行ったのに、この残酷な結末。

随分泣いていたところに、家のチャイムが鳴りました。
涙を拭きながら玄関を開けると、隣の優しい奥様がケーキを持って立っているんです。

「はいこれ!今日はクリスマスでしょう?うちのおじちゃんがお隣のお嬢ちゃん達にケーキをプレゼントしたいって!」という事でした。

 

私はそれを聞いて、また涙がどっと溢れて、先程の通帳の凍結の話をして、もうお金が無くてケーキを買わずに帰ってきた事を泣きながら話したんです。

お隣の奥様が、「生きていると色んな事があるのよ。私も色々あってね・・・。もう泣かないで。いつもみたいにニコニコしてたらまたいい事があるから頑張って!」と。

 

たった1つの通帳が凍結されたあの日。

私の全財産が凍結された日。

ケーキが買えなかったクリスマス。

本当だったら、暗いクリスマスイブになるはずだったのに、
お隣のご夫婦の優しさで、笑い声で一杯のクリスマスが過ごせました。

何にも知らない子供達。
財産が凍結されても笑ってイブを迎えられたのは、お隣のご夫婦のおかげです。

奥様は現在92歳。
時々会いに行きます。そして、あの日の話をしてお礼を言います。
「そんな昔の事に恩を感じなくてもいいのよ」と仰います。

 

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

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