柔らかく楽しく生きる。

50代おひとり様が、小さな暮らしの中でささやかながらも楽しく暮らす日常を綴っています。

母との思い出

35年前の値札のついたままの着物の行く先が決まりそうです。

投稿日:

着物を持っています。
最初の結婚から35年間広げてみた事もなく、もちろん1度も袖を通す事もなかった数枚の着物。

全てに値札が付いている着物と帯と小物。

1度だけ長女が大学生の頃見てみたいというので開けてみました。値札が目に飛び込んできました。

やっぱりね。という思いが強くなり着物を広げる事も無くすぐに仕舞いました。

100万円以上分揃えたと言っていた着物。
母が、結婚相手の両親に値札のついたまま絶対このまま見せなさいといった着物。
嫁ぐ娘の為の着物ではなく、相手の家に見栄を張るためだけの値札付の着物。

もちろん見せたりしませんでしたが、捨てる勇気もなく、たくさんの引っ越しの度にもってきました。

私からすると無関心な着物でしたが、長女は着物を見た時、素敵ね、綺麗ねを連発していましたね。

長女には何の因縁もない着物ですものね。お高い着物だから素敵なのは間違いないし。

 

やっと、ここから本題です。笑

出産した長女が、コロナも落ち着いたので、昨日お婿君のご家族と一緒にお宮参りに行ったそうで、母になった落ち着いた長女が、子供を優しく見つめる写真が送られてきました。

その長女の顔をスマホで拡大してみていたら、ふと、あの昔長女とチラッとみたあの着物の柄が浮かんできたんです。

一緒に見た時に、「これいる?」と聞くと「お母さんが要らないのなら欲しいわ。凄く素敵だもの」と言っていた長女です。

 

何度もお宮参りの嬉しそうな優しい表情の娘を見ていて、もしかしてあの着物は長女に巡っていく物だったのかなぁ。と思いました。

 

私も、もしも、母が「相手の両親に値段をちゃんとみせるのよ!母が揃えてくれましたっていいなさいよ。」と言わなければ、

相手の家に対する見栄で揃えたものでなく、私の為に揃えてくれた着物だったのなら着ていたと思います。

忘れもしません。
「着物は要らないって言ったのになんで作ったの?」と言う私に、

「あんたの為に作ったんじゃないから」と言った母。

「絶対に着てやるもんか!」と心で誓った私。^^;

 

こんな着物ですが、捨てる事も出来ずに35年私の私物として持っていましたが、
今回、長女が見せてくれた母となった優しい表情が、着物を嫌な物として見ていた私の気持ちを変えてくれました。

あの着物たち、きっと長女の所へ行く運命だったのかな。と。

高校生の頃、ひょんな事から着付けが出来るようになって、着物に興味があった長女。

孫ちゃんの七五三の時が来たら、着物の事を話してみようと思います。

場所ばかり取って・・・。としか思えなかった、愛情のあの字も出てこなかったとにかく思い出したくなかった35年前の着物が、長女のおかげでこんな風に思えるようになったなんて自分でも信じられないです。

 

長女にとって母は優しいおばあちゃんだったし、あの着物たちは娘の所へ行く運命だったのでしょう。

捨てなくて良かったと初めて思えた着物でした。

さて、今回の引っ越しでどこへ仕舞ったか・・・。探してみよう。^^;

今日も話を聞いて頂きありがとうございました。

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